血液検査について

血液の働き

血液の主な働きは以下があります。

①酸素や栄養分、老廃物を運搬する働き

②外からの進入してきた菌やウイルスを防衛する免疫の働き

③熱や酸・アルカリを調整する働き

これらの働きが十分に発揮できるよう、血液中に含まれる成分たちが一生懸命働いています。

血液の主成分というと「赤血球」「白血球」「血小板」などがありますが、これらは全体の45%程度です。残りの成分が血漿と呼ばれる黄色い液体となります。                                                                         当院検査科ではこの血液成分の数や量、形態を検査分析し、病気の診断や治療に役立つデータを日々 提供しています。

今回は、主成分の1つである赤血球についてお話します。

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赤血球は運び屋さん

 

赤血球の大きさや形は?

〈正常な赤血球の形〉正常な赤血球は直径が7~8μm(1mmの千分の1が1μm)。お米1粒が8ミリとするとその千分の1 くらいです。

中央がくぼんだ円盤状の形をしています。これは、酸素とくっつくためなどのガス交換に適していること。そして、自身より狭い毛細血管などを素早く通り抜けるために自在に形を変えられるようになっています。赤血球がどうしてこのような形をしているかと言うと、しなやかさと元に戻る力が必要なためだからです。
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赤血球の役目

赤血球成分の中心はヘモグロビンです。このヘモグロビンは、ヘムという色素がグロビンという球状の蛋白質と結合したものです。

ヘムは鉄の原子一個をもつ赤い色素で、血液が赤いのはこのヘモグロビンのためです。また、このヘモグロビンが赤血球中で不足した状態が貧血なのです。

赤血球を赤い車、ヘモグロビンは緑の椅子とすると、座る酸素は椅子の数しか座れません。たとえるなら、貧血は椅子が少ない状態でもあります。

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赤血球は骨髄で作られ、脾臓で壊されます、その間の寿命は120日です。この繰返しで 120日の間、私たちの体に存在し生きていくのに必要な酸素を運んでくれます。
赤血球は、大事な「運び屋さん」です。