医療安全情報No.135

医療安全情報No.135(H30.2.15)(PDFファイル1162KB)

「スタンバイ」にした人工呼吸器の開始忘れ(第2報)

人工呼吸器を「スタンバイ」の状態で患者に装着し、換気を開始しなかった事例が再び報告されています。

事例1)CT検査のため人工呼吸器からジャクソンリースに変更した際に、担当医は人工呼吸器をスタンバイの状態にした。帰室後、他の医師、看護師は患者に人工呼吸器を装着したが、スタンバイの状態になっていることに気付かなかった。約4分後、患者は心肺停止になった。

事例2)医師と看護師で人工呼吸器をスタンバイの状態にして気管吸引を行った後、人工呼吸器を装着した。その際、医師、看護師ともに相手がスタンバイの状態を解除したと思い、人工呼吸器が作動しているか確認しなかった。約10分後、患者は徐脈、低血圧になった。昇圧剤の投与中に人工呼吸器がスタンバイの状態になっていることに気付いた。

事例が発生した医療機関の取り組み
・人工呼吸器装着後は、胸郭の動きや人工呼吸器の画面を見て換気されていることを確認する。
・気管吸引時には、人工呼吸器をスタンバイの状態にしない。