医療安全情報No.138

医療安全情報No.138(H.30.05..22)(PDFファイル1145KB)

画像を確認した後、画像診断報告書を確認しなかったため、検査目的以外の所見に気付かず、治療が遅れた事例が報告されています。

事 例 1
外来診察日に肝内胆管癌術後のフォローアップでCT検査を行った。CT検査後、主治医は画像を見て患者に説明し、その後画像診断報告書の確認を忘れた。5ヶ月後、再度CT検査を行った。放射線科医師が過去のCT画像と比較しようとしたところ、5ヶ月前の画像診断報告書が未読であり、肺癌疑いと記載されていることに気付き、主治医に連絡した。

事 例 2
外来診察日に腎癌の精査で造影CT検査を行った。医師は外来診察中に画像を見て患者に説明し、その後画像診断報告書の確認を忘れた。患者が腎癌の手術目的で入院した際、担当医は3ヶ月前に実施した造影CT検査の画像診断報告書に肝臓に悪性腫瘍の転移が疑われ精査するよう記載されていることに気付いた。