医療安全情報No.147

医療安全情報No.147(H.31.02.15)(PDFファイル1175KB)

医療者が患者を支えて車椅子へ、または車椅子から移乗した際、患者の下肢がフットレストに接触して外傷を生じた事例が報告されています。

(事例1)患者はプレドニン内服と全身浮腫のため、皮膚が脆弱な状態であった。看護師が患者を支えて車椅子からベッドへ移乗する際、患者のズボンの裾が持ち上がり下肢にフットレストが直接当たっていた。移乗後に患者が下肢の痛みを訴えたため確認すると、皮膚が裂けて約8×5cmにわたり筋膜が露出していた。医師の診察後、18針縫合した。

(事例2)ベッドから車椅子へ移乗する際、理学療法士が患者を前方から支え、看護師2名が介助した。立位になり、車椅子に座るように身体の向きを変える時に誰も患者の下肢を確認していなかった。患者が「痛い」と言ったため確認すると、フットレストに下肢が当たっており出血していた。外科医師が7針縫合した。