医療安全情報No.152

医療安全情報No.152(R01.07.16)(PDFファイル1125KB)

閉創前にガーゼカウントを行ったにもかかわらず、体腔内にガーゼが残存した事例が57件報告されています。そのうち48件はカウントが合っていた事例です。

事 例 1
帝王切開術を行った。子宮閉創前、閉腹前にガーゼカウントを行った際、看護師は丸まったガーゼを目視で数え、合っていることを確認した。手術終了時に撮影したX線画像で、医師は腹腔内にガーゼが残存していることに気付き、再開腹してガーゼを取り出した。カウント済のガーゼの数を再度確認したところ1枚少なかった。

事 例 2
開腹にて右半結腸切除術を行った。手術器具をまとめるために使用していたX線造影材なしのガーゼ(カウント対象外)を術野外に破棄したところ、X線造影材ありのガーゼと一緒にカウントされた。ガーゼカウントは合い、閉腹して手術を終了した。その後、腹腔内にガーゼが残存していることに気付いた。