おわりに
長々とリウマチについて語ってきました。御前崎に赴任して一番驚いた事は、高齢のリウマチ患者の多い事でした。それまでの私の常識は、リウマチの平均寿命は70歳そこそこで高齢者は少ないと考えていましたが、この地では半分以上が70才以上であり、御前崎の人は長生きする遺伝子を持っているのかと思いました。しかし、また車椅子に乗った不自由な患者さんの多い事にもびっくりしました。関節の痛みに苦しみ続けて、身体障害に耐えて長生きするのは楽ではないと思います。私のできることは、内科的なリウマチ治療です。市立御前崎総合病院では、リハビリの先生が頑張ってくれており、リハビリは可能ですが、関節の手術をしてくださる整形外科医がいません。みなさまに多大なご不便をおかけしますが、近隣の病院と連携して手術の必要な方は他の病院へご紹介しています。最期にリウマチの治療が革命的に変化した時代に巡り会ってよかったと思っています。
» 前の章「リウマチの新しい治療」へ |