医療安全情報No.141

医療安全情報No.141(H.30.08.15)(PDFファイル1145KB)

検査や治療・処置の際に検査台から転落したことにより、患者に影響があった事例が報告されています。

(事例1)
頭部MRI検査をするために看護師と診療放射線技師で患者を検査台へ移動させた。
その際、看護師は患者が認知症であることを診療放射線技師に伝えなかった。診療放射線
技師は、患者の頭部を固定し、意思疎通ができていると思い身体は固定しなかった。
撮影開始10分後に患者が検査台にいないことに気付いた。検査室に入ると、患者は検査台
の右側の床にうずくまっていた。その後、X線撮影を行い右大腿骨頚部外側骨折を認めた。

(事例2)

心臓カテーテル検査中、患者は鎮静されていた。検査の途中、物品を取りに行った看護師が検査室に戻った時、患者が右足からずれるように転落した。医師は患者に背を向け清潔台で作業しており、臨床工学技士は機器の操作中であり、診療放射線技師は画像の確認を行っており、誰も患者を見ていなかった。その後、頭部CT撮影を行い外傷性くも膜下出血を認めた。