検診結果について

検診結果は後日郵送となります。一日ドックなどは検査終了後、医師による診察および説明がございますが、心電図や胸部レントゲン写真、胃のバリウム検査などは専門医にも診ていただいた(ダブルチェック)後にお送りしていますので、3週間程度のお時間を頂いております。
当健診センターで検診歴がある方は、結果表に前回分も提示しますので比較が可能となります。

血液検査結果について

※この基準値表は当院検査室のものです。実施する機関によって異なる場合がありますので、ひとつの目安としてお考えください。

検査項目 説明 考え得る疾患 基準値
 GOT(AST)
 GPT(ALT)
GOT(AST)は心筋・肝・骨格菌・腎など、GPT(ALT)は肝・腎などに多く存在する酵素。これら臓器・組織も損傷で高値を示す。
高値疾患
  肝炎、胆汁うっ滞、肝硬変、肝がん、アルコール性肝炎、心筋梗塞、筋疾患 等
GOT: 30IU/L以下
GPT: 30IU/L以下
 γ-GPT
肝・腎・膵等に多く存在する酵素。主に肝障害【特にアルコール性】胆道の閉塞状態で高値を示す。
高値疾患
  肝炎、胆汁うっ滞、肝硬変、肝がん、肝炎 等
50IU/L以下
 ALP
アルカリフォスファターゼ
肝疾患の指標となる他、骨にも存在する酵素。主に肝臓障害、胆道閉塞で高値を示す。
高値疾患
  胆汁うっ血、肝がん、肝炎、肝硬変、 骨疾患 等
38~113IU/L
 CHE
コリンエステラーゼ
肝臓で作られる酵素、通常、血清アルブミン値と相関。肝臓での合成機能障害や有機リン中毒で低値を示す。
高値疾患
  脂肪肝、ネフローゼ症候群
低値疾患
  肝硬変、有機リン中毒 等
229~521IU/L
LDH
乳酸デヒドロゲナーゼ
5種類のアイソザイムの検査により損傷のある臓器の推測が出来る。単独で高値の場合は、がんの可能性も。組織の障害で上昇する。
高値疾患
  急性肝炎、心筋梗塞、溶血がん、白血病 等
106~220IU/L
 CK
クレアチンキナーゼ
急性心筋梗塞の診断に用いられる酵素。心筋と骨格筋の障害で高値を示す。
高値疾患
  心筋梗塞、筋疾患、脳梗塞、甲状腺機能低下症 等
男性: 56~244IU/L
女性: 43~165IU/L
S-AMY
血清アミラーゼ
アミラーゼは膵と唾液腺などに存在する消化酵素。膵炎で高値を示す。
高値疾患
  膵炎、膵臓がん、唾液腺疾患 等
44~127IU/L
 TP
総たんぱく
主な血清たんぱくはアルブミンとγ-グロブリン。低値はアルブミンの低下、高値はγ-グロブリンの増加に由来する。
高値疾患
  脱水、自己免疫疾患、がん等
低値疾患
  栄養不良、ネフローゼ症候群、重症肝炎 等
6.5~7.9g/dL
ALB
アルブミン
肝臓で作られるたんぱく質で、健康・栄養状態の指標となる。栄養不良・肝障害・腎障害等で低値を示す。
低値疾患
  栄養不良、ネフローゼ症候群、肝炎、肝硬変、がん 等
3.9g/d以上
T-CHO
総コレステロール
血清コレステロール値は主に肝臓でのコレステロールの合成と異化により決定される。過食や肥満・胆汁うっ滞で高値を示す。
高値疾患
  コレステロール過摂取、家族性肥満、  糖尿病、動脈硬化、胆汁うっ滞、甲状腺機能低下症等
低値疾患
  重症肝炎、甲状腺機能亢進症 等
 
140~219mg/dL
LDL-C
LDLコレステロール
高値で動脈硬化の危険因子。LDL(低比重たんぱく)に含まれる悪玉コレステロール。
同上
60~119mg/dL
HDL-C
HDLコレステロール
末端細胞から肝臓へコレステロールを返送するHDL(高比重リポたんぱく)に含まれる。善玉コレステロール。
高値疾患
 薬剤(クロフィブ レート、HMG-CoA   還元酵素阻害剤)の 影響CETP欠損症等   低値疾患動脈硬化LCAT欠損症糖尿病肝硬変 等
40mg/dL以上
TG
中性脂肪(トリグリセライド)
中性脂肪 食物中の脂肪の大半が中性脂肪。脂肪・糖質・アルコールの過剰摂取で増加する。
高値疾患
  肥満、糖尿病、動脈硬化、痛風、
30~149mg/dL
T-Bil
総ビリルビン
黄疸を認める時に測定する。ビリルビンは、ヘム蛋白(主にヘモグロビン)が処理されて生成する。溶血疾患では肝で処理される前の間接ビリルビンが上昇する。
高値疾患
  肝炎、肝硬変、肝がん、胆汁うっ滞、黄疸 等
0.2~1.2mg/dL
BUN
尿素窒素
血中に存在する尿素中の窒素量。尿素は食事や組織由来のたんぱく質代謝の終末産物である。主に腎臓機能スクリーニング検査として行う。
高値疾患
  腎炎、ネフローゼ症候群、心不全尿管閉塞、消化管出血、脱水、肝不全、多尿 等
8~22mg/dL
CRE
クレアチニン
筋収縮のエネルギーに使われるクレアチンから産生される終末代謝産物。腎機能スクリーニング検査として行われる。
高値疾患
  腎炎、腎不全、心不全、脱水、筋肉減少、多尿 等
男性:
1.0mg/dL以下
女性:
0.7mg/dL以下
eGFR
推算糸球体ろ過量
クレアチニン値、年齢、性別から推算された指標で、腎臓が老廃物を排せつする能力を調べる検査です。
 慢性腎臓病、じん不全
 
60ml/min/1.73㎡以上
UA
尿酸
プリン体(核酸の構成成分)の終末代謝産物。高尿酸血症が続くと尿酸が手足の関節や組織に付着し結晶化して痛風を起こす。腎機能のスクリーニング検査としても行う。
高値疾患
  痛風、腎不全
2.1~7.0mg/dL
GLU(FPG)
空腹時血糖
血糖はインスリンをはじめとしたホルモン調節などにより恒常性が保たれている。
高値疾患
  糖尿病
99mg/dL以下
HbA1c(NGSP)
ヘモグロビンA1c
過去1~3ヶ月間の血糖コントロールの指標。グルコース(ブドウ糖)がヘモグロビンに結合したもの。
高値疾患
  糖尿病、低値疾患、溶血、出血
5.5%以下
RBC
赤血球数
赤血球の合成阻害・崩壊・損失で低値となる。
高値疾患
  赤血球増加症、脱水等
低値疾患
  貧血、出血
男性:
400~539×104/μL
女性:
360~489×104/μL
Hb(ヘモグロビン)
血色素量
ヘム鉄とグロビンからなる赤血球中の赤い色素。貧血で低値を示す。
低値疾患
  貧血
男性:
13.1~16.3g/dL
女性:
12.1~14.5g/dL
WBC
白血球数
病原体などからカラダを守る働きをしている。白血病・炎症性疾患で上昇する。細菌やウイルスが入り込むと体を守るために増加。ストレスや白血病などでも増加する。
高値疾患
  感染症、炎症、白血病、ストレス等
低値疾患
  貧血、抗がん剤の投与、放射線照射後 等
 
3.1~8.4×103/μL
PLT
血小板数
血小板は止血に関与する。血小板の多量消費・合成阻害・損失で減少。また、薬剤等で血小板減少の副作用も起こることがある。
高値疾患
  出血、術後、炎症
低値疾患
  肝硬変、DIC、急性白血病、抗がん剤の投与 等
14.5~32.9×104/μL
CRP
C-反応性蛋白
感染症や炎症性疾患で上昇するたんぱく質。動脈硬化性疾患やそのリスク状態でも上昇する。
高値疾患
  感染症、炎症性疾患、心筋梗塞、自己免疫疾患、動脈硬化 等
0.30mg/dL以下

 

※この基準値表は当院検査室のものです。実施する機関によって異なる場合がありますので、ひとつの目安としてお考えください。

 

尿検査結果について
検査項目 説明 考え得る疾患 基準値
尿蛋白
尿中の蛋白は健常人でも少量含まれていますが、通常の定性検査ではほとんど検出されません。蛋白尿は生理的蛋白尿(運動後・入浴後・発熱時などに出ることがあります)と病的蛋白尿に分類されます。
高値疾患
ネフローゼ症候群
腎盂腎炎
糸球体腎炎
膠原病
妊娠中毒症
尿管・尿道・膀胱の炎症や結石、腫瘍 等
(-)
 尿糖
通常、ブドウ糖はほとんどすべてが尿細管で再吸収され血中に戻されますが、糖尿病をはじめとするいろいろな原因で血糖値が上昇すると、再吸収されきれずに残った糖が尿中に排泄されます。
高値疾患
糖尿病
膵炎
甲状腺機能亢進症
重篤な肝障害 等
(-)
 尿潜血
血尿は、全身性の出血傾向、腎、尿路、泌尿器系の腫瘍、炎症、異物、先天性異常などいろいろな成因によって起こります。
高値疾患
急性腎炎
腎うっ血
ネフローゼ症候群
尿管・尿道・膀胱の炎症や結石腫瘍
ヘモグロビン尿を伴う疾患
ミオグロビン尿を伴う疾患 等
(-)
 尿ウロビリノーゲン
ビリルビン(赤血球中のヘモグロビンが変化してできます)が分解されて出来たものです。
健常人でも尿中に一定量排出されます。
高値疾患
肝硬変
肝細胞障害
うっ血性心不全
悪性貧血
溶血性貧血等低値疾患
胆道閉塞
膵頭部腫瘍 等
(±)