医療安全情報No.145

医療安全情報No.145(H.30.12.17)(PDFファイル1135KB)

腎機能が低下した患者に減量や慎重投与が必要な薬剤を常用量で投与し、患者に影響があった事例が報告されています。

(事例1)医師は、夜間に外来を受診した帯状疱疹の患者にバルトレックス錠を処方することにした。病歴から患者が透析を受けていることは把握していたが、減量する必要があることを認識しておらず、通常の用法・用量のバルトレックス錠500mg 1回2錠 1日3回を処方した。2日後、患者は呂律が緩慢になり幻視を認めたため、入院となった。

(事例2)医師は、患者が透析を受けていることを把握しておらず、クラビット錠500mg 1回1錠 1日1回を継続して処方していた。その後、患者は嘔吐症状が強くなり、汎血球減少を認めた。クラビット錠が原因と疑われ、内服が中止となった。