医療安全情報No.162

医療安全情報No.162(R.02.05.15)(PDFファイル4951KB)

ベッドからベッドへの移乗時に患者が転落した事例が報告されています。

事 例 1
入浴用ストレッチャーからベッドへの移乗の際、看護師と看護助手はそれぞれベッド側とストレッチャー側に立った。ベッドを固定していない状態で患者を載せたスライダー(移乗補助器具)を押したところ、ベッドが動いて患者が転落した。頭部CT検査を実施し、後頭部皮下出血と診断した。

事 例 2
看護師は処置まで時間がないと焦り、スライダー(移乗補助器具)を使用して1人で患者をベッドからストレッチャーに移そうとした。ストレッチャーの固定が不十分な状態でベッド側から患者の左肩と腰を支えてストレッチャー側へスライドするように押したところ、ストレッチャーが動いて患者が転落した。下肢のCT検査を実施し、右脛骨内果骨折と診断した。