医療安全情報No.174

医療安全情報No.174(R.03.06.01)(PDFファイル204KB)

インスリン投与後、経腸栄養剤が注入されておらず、患者が低血糖をきたした事例が報告されています。

事 例 1
看護師は、ノボラピッド注22単位を患者に皮下注射した後、経腸栄養剤の滴下を開始した。1時間30分後、シーツに経腸栄養剤が漏れており、接続部を確認すると、経腸栄養剤のルートを経鼻栄養チューブに接続していなかったことに気付いた。患者の血糖値が低下しており、20%ブドウ糖液を投与した。

事 例 2
看護師Aが患者の血糖測定を行い、看護師Bがノボラピッド注10単位を皮下注射した。その後、看護師Aは経腸栄養剤の注入を忘れた。3時間後、主治医の回診時に患者の意識レベルが低下しており、血液検査とCT検査を行った。血糖値が11mg/dLであり、経腸栄養剤が注入されていなかったことが判明し、20%ブドウ糖液と経腸栄養剤を投与した。