ドライアイ・治療
治療
(1)点眼薬 症状が軽い場合は、潤いを持たせる点眼薬で緩和させることができます。
人工涙液、ヒアルロン酸製剤、ムチンや水分を分泌促進する点眼薬(ジクアホソルナトリウム)
ムチンを産生する点眼薬(レパミピド)が用いられます。
人工涙液点眼:涙を補う(防腐剤抜きの薬が良い)
ヒアルロン酸点眼:表面の水分を保ち、角膜上皮を修復する
ジクアホソルナトリウム点眼:ムチン分泌の促進や涙液量を増やす
レパミピド点眼:ムチン分泌の促進、粘膜の保護、抗炎症作用
自己血清点眼:最も近い自身の涙の成分で、人工涙液より優れている
(2)涙点プラグ 涙の出口である涙点に栓(涙点プラグ)をして、涙の生理的な排出を人為
的に遮断するような治療を行うこともあります。
涙点プラグ:涙の排水口をプラグで塞ぐ
手術:涙の排水口を縫合や器具で塞ぐ
(3)その他:パソコンの操作時に瞬き多くし休憩をとる。コンタクトの装用時に加湿器を使用する
*市販薬:血管収縮剤 一時的に充血が取れるが、多用すると逆に充血しやすくなる
清涼剤 すっきりした感じで気持ちが良いが多用すると表面が乾燥し悪化する
■おわりに
ドライアイは失明などの重篤な結果をもたらすことは少ない病気ですが、慢性的な目の
不快感や疲れをもたらし日常生活の質を著しく下げることがしばしば起こります。また、ドライアイ
の人は正常な方と比較して一定した視力で見ることが難しいといわれ、quality of vision(QOV)を低
下させることがあります。最近はいろいろな治療法が開発されていますので、目の異物感や目の疲れ
または見えにくさを感じたら、眼科を受診するようにしましょう。