「いつ」食べる?「どう」食べる?ー体内時計を考えた食生活ー

私たちの体の中で行われている消化、吸収、代謝の働きは、体内時計によって大きく左右されています。不規則な生活で体内時計が乱れると不調につながりやすくなります。そのため、体内時計を考えた食生活を送ることは、体調を整えたり、メタボ予防にも役立ちます。

 

①朝食で体内時計をリセットする。

体内時計は24時間よりもやや長く、毎日少しずつ誤差が生まれますが、太陽の光を浴びたり朝食をとることで、その誤差がリセットされます。眠りから活動に向かうリズムが整えられ、新陳代謝のスイッチを入れてくれるため、代謝が上がっていきます。そのため、ダイエット中でも朝食は必要不可欠です。実際に朝食を摂らない人は、バランスの摂れた朝食を摂る人よりも、体脂肪が多く、筋肉量が少ないといったデータがあります。

他にも、脳が活性化し、仕事の効率や成績がアップすることも報告されています。

 

 

②夕食は朝食から12時間以内に摂る。

夕食から翌朝まで約12時間絶食時間をつくると、太りにくく、ぐっすり眠れるという報告があります。それをもとに残りの時間を考えると、朝食から夕食までの時間は12時間以内にするのが理想となります。朝食時間を基準に夕食時間を決めてみましょう。

(例)朝食7時なら、19時までに夕食を食べる。

ただし、21時以降の夕食は太りやすいと言われています。これは、時計遺伝子の1つが作るBMAL1(ビーマルワン)という脂肪合成を促す蛋白質が夜に増えるためです。夕食が遅くなってしまう時は、17~18時に軽食(むすびやパンなど)を摂っておき、夕食は肉・魚・卵・大豆製品などの主菜、野菜、きのこ類などの副菜を摂りましょう。

 

               BMAL1(時計遺伝子の1種):体に脂肪をつける働きがある 資料:榛葉繁紀監修

 

③食事の量は「朝4:昼3:夕3」の割合で摂ることが理想。

体内時計の働きで、夕食に食べたものを体に脂肪として蓄えやすくなります。そのため、夕食量が多い人は太りやすく、体内時計が乱れ夜型になりがちです。甘いものを食べたい時は昼間に食べ、夜は避けましょう。

時間を意識した食生活に心がけ、健康な体をつくりましょう。