心臓は微弱な電気が発生していて、心臓の中を順番に微弱な電気が心臓に流れること(これを刺激伝導系と言います)で動いています。成人の心拍数の正常値は60~80回/分とされています。 この心臓に伝わる電気が、うまく伝わらなかったり異常な電気が発生したりすると、心臓の動きが遅くなったり速くなったりして脈が乱れます。これを不整脈と言います。 脈が正常値よりも遅くなるものを「徐脈性不整脈」と言い、脈が正常値よりも速くなるものを「頻脈性不整脈」と言います。この内、ペースメーカーは「徐脈性不整脈」を改善するものです。 ペースメーカーは本体とリードと呼ばれる心臓の電気刺激を感知し、電気刺激を送る電線の組み合わせで出来ています。 心臓に伝わる電気がうまく伝わっていないのを感知して心臓に電気刺激を送ることで、心臓の拍動をコントロールします。 心臓は正しいポンプ機能を果たすため心臓内の収縮するタイミングがあり、何らかの障害によってタイミングのずれが生じた時、心臓全体がバランスよく動かずポンプ機能が障害されます。最近のペースメーカーでは徐脈性不整脈の治療だけでなく、機能障害を起こした心臓を左右から同時に電気刺激を送ることで、ポンプ機能や症状の改善する心臓再同期療法(CRT)や心臓突然死の原因になる「心室細動」や「心室頻拍」を予防する、植込み型除細動器(ICD)の機能を加えた(CRT-D)があります。 心臓ペースメーカについて、総務省では「携帯電話端末については、過去の調査において一部の植込み型医療機器が最長で3cmの離隔距離で影響を受けることがあったことから指針では、植込み型医療機器の装着部位から15cm程度離すこと」とされているので電車やバスの優先席付近では混雑時には携帯電話の電源は切りましょう。