内視鏡検査とは、主に先端にカメラが装着されている細いスコープ(0.5cm~1cm程)を口もしくは鼻から挿入し、食道・胃・十二指腸を観察する上部消化管検査、肛門から挿入し大腸を観察する下部消化管検査の2種類があります。
内視鏡検査では、主に食道・胃・十二指腸・小腸・大腸の消化管の病気を発見することができます。特に症状がない初期癌を発見することができます。食道癌・胃癌・大腸癌は死亡率が高く、初期癌は自覚症状がないことが多い為、腹痛や便の異常などの症状があった場合も放置せずに内視鏡検査を施行し発見することが大切です。また胃癌の原因となるヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)感染の有無もわかります。
-
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)って何?
ピロリ菌は胃の粘膜に生息しているらせん型の細菌です。胃は胃酸があるので、通常の細菌は生息しませんが、ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を使って胃酸を中和してアルカリ性にしてしまいます。
ピロリ菌は胃潰瘍・胃癌の原因となる為、除菌治療することがとても大切です。
当院ではピロリ菌の判定を迅速に行えます。患者さん胃内視鏡廃液を採取。機器「スマートジーン H pylori G」を使用して、最短約50分で測定が可能です。
-
内視鏡検査の必要性
内視鏡検査の目的は主に2つあります。
内視鏡検査では臓器の表面や粘膜に潜んでいる病気を発見することができます。食道や胃等の臓器を直接観察することができ、異常と判断した場合は、その組織の一部を採取(生検)し更に詳しく検査することができます。
- 病気の治療
内視鏡検査では臓器・病変を観察するに加えて、ポリープなどを切除(EMR)や消化管出血をしている場合は止血することができます。
ポリープに関しては、いずれ癌化するポリープと
そうではないポリープの観察・切除を行うことで
癌で死亡する確率を減らすことができます。
胃カメラ検査時、「苦しい」と感じたり、大腸検査時に「痛い」と感じる方がいると思います。
しかし「鎮静剤・鎮痛剤」を使用することで、胃カメラで「オェッ」とする不快感や、
カメラを挿入する際の痛み、腹部膨張感(お腹がはる感じ)を軽減することができます。
皆様に安心して検査を受けて頂く事が可能です。
-
最後に
今回は、内視鏡の病気・必要性・苦痛等について説明させていただきました。
内視鏡室では様々な職種が関わっています。患者様に安心して頂けるように日々検査を行っております。ご不明点や不安等ございましたら、お気軽にご相談下さい。