大腸内視鏡診断支援AIについて

当院では、大腸内視鏡検査にて大腸ポリープ候補を検出する「LPIXEL社」の大腸内視鏡診断支援AIシステム(以下:AIシステム)を導入しました。

 

・大腸内視鏡診断支援AIとは?

大腸内視鏡検査において、画像情報とAIを用いて大腸病変候補の検出を支援するシステムです。

通常、大腸内視鏡検査では検査を実施する医師の技量に頼る部分が多く、大腸がんがみつかる前の5年以内に大腸検査を受けていた大腸がん患者のうち、6割近くが大腸検査時の病変の見落としに起因するものと言われています。

AIシステムでは、検査時の画像情報から大腸病変の候補を察知、検出しアラート枠が大腸病変候補にフォーカス表示することにより、異常部位やポリープの発見を手助けします。

・大腸病変とは

大腸病変とは、いったいどのようなものがあるのか。次のようなものがあげられます。

  1. 腫瘍性病変

・大腸がん(悪性):早期発見が重要で、進行すると血便、腹痛などの症状が出ます。

・大腸ポリープ :隆起したできもので、特に腺腫性ポリープはがん化するリスクが高いため切除が推奨されます。その他、過形成ポリープ(がん化しにくい)や炎症性ポリープなどがあります。

  1. 炎症性疾患

・潰瘍性大腸炎:粘膜に炎症や潰瘍が多発し血便、下痢、腹痛が主な症状で、難病指定されています。

・クローン病:消化管のどこにでも炎症が起こる可能性のある病気です。

・虚血性腸炎:腸への血流が悪くなることで炎症が起こります。

・感染性腸炎:細菌やウイルス感染による炎症です。

  1. その他の病変

・大腸憩室症:腸壁が外側に袋状に突き出た状態です。憩室炎へ進行する場合もあります。

・内痔核:肛門の内側にできた静脈瘤です。

・大腸メラノ―シス:下剤の長期服用などで腸粘膜が黒く色素沈着した状態です。

 

AIシステムでは、これらの大腸病変のなかで〔腫瘍性病変〕の発見に大きな力を発揮します。逆に、炎症性疾患を有する場合には、誤認識してしまうなど、AIシステムの本来の力が発揮できなくなってしまう場合もあります。

 

・大腸内視鏡診断支援AIシステムのメリット

  1. 異常検出能力で精度の高い検査が可能

AIシステムには異常な部位やポリープなどを検出する能力があります。これにより早期のがんや病変を見逃すリスクが低減し、精度の高い検査・早期発見・早期開始が可能になります。

  1. 学習能力による進化

AIシステムは大量の内視鏡画像やビデオデータを学習データとして使用します。これらのデータ使用した学習により、精度は常に向上しています。

  1. スムーズで精度の高い検査

AIシステムが大腸ポリープ候補を検出することにより医師の診断をサポートし、スムーズで精度の高い検査が可能となります。

 

・最後に

今回は、大腸内視鏡診断支援AIシステムについてお話させていただきました。

当院ではこのような最新の技術なども用いていきながら、患者様には安心して検査を受けていただけるよう努めていきます。ご不明点や不安等ございましたらお気軽にご相談ください。