食事の基本

-栄養のバランスを意識してみましょう‐

最近食が細くなってきたなぁという方、最近太ってきたなぁという方、太るのもやせるのも食事が基本です。体の機能を維持するためには偏りなく栄養を摂ることが大切です。バランスの良い食事とは、エネルギーとなる糖質や脂質、血液や筋肉、体をつくるたんぱく質、体の調子を整えるビタミン・ミネラルといった栄養素を過不足なく摂ることです。しかし、ひとつひとつの栄養素を意識しながら摂ることは大変ですので、食事の基本である、「主食」「主菜」「副菜」をそろえることを意識しましょう。

食事の基本

主食、主菜、副菜の組み合わせを基本に、バランス良く、適切な量を食べましょう。

主食(1品)(ごはん・パン・麺など)    

栄養3

 

 

 

主菜(1品)   (肉・魚・卵・豆腐などの大豆製品)

栄養1

 

 

 

副菜(1~2品)(野菜・海藻・きのこ類など)

栄養2栄養4

 

 

 

プラス (果物・乳製品 1日1回ずつ)

栄養8

 

 

 

主食、主菜、副菜が必ずしも別々のお皿である必要はなく、肉と野菜の炒め物など主菜と副菜が一緒になっても構いません。なるべくいろいろな食材を取り入れましょう。

 

食事バランスガイドの活用

-自分の食生活を見直してみましょう‐

農林水産省から、“食事バランスガイド”というツールも出ています。

1日に「何を」「どれだけ」食べたらいいのかを、コマの形と料理のイラストで表現したものです。コマのイラストと実際の食事を見比べることで、何をどう組み合わせて食べたらバランスがよくなるのかがわかるようになっています。

バランスが悪いとコマは倒れてしまいます。自分の食生活に当てはめてみて、コマが上手く回るためには何が多くて、何が足りないかを考えてみましょう。1日単位ではなく、3~4日の期間で考えてみても良いでしょう。

栄養5

 

 

 

 

 

 

 

 

1日の適正量は性別、年齢、身体活動量によって異なります。下の表を見て、自分の適正量を確認してみましょう。(治療中の方で医師より食事制限の指示がある場合は、それに従ってください。)

栄養6

 

 

 

 

 

 
栄養7

 

 

 

 

 

伝統的な食生活

-世界が認めた日本食を大切にしよう‐

 

平成25年12月に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。理由のひとつに「理想的な栄養バランスとして日本人の長寿や肥満防止に役立っている」と挙げられています。日本人の伝統的な食文化を大切にし、バランスの良い食事を摂ることで、生き生きとした生活を送りましょう。

「和食:日本人の伝統的な食文化」の4つの特徴

(1)多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重

日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっているため、各地で地域に根差した多様な食材が用いられています。また、素材の味わいを活かす調理技術・調理道具が発達しています。

(2)健康的な食生活を支える栄養バランス

一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスと言われています。また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っています。

(3)自然の美しさや季節の移ろいの表現

食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴のひとつです。季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しみます。

(4)正月などの年中行事との密接な関わり

日本の食文化は、年中行事と密接に関わって育まれてきました。自然の恵みである「食」を分け合い、食の時間を共にすることで、家族や地域の絆を深めてきました。